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クレーコートの存在価値
2009年05月29日 (金) | 編集 |
私はふだん、あんまり技術的なこと書けないのでつい精神論とか人生論とかそっちのほうにいってしまうのだけど、今日は趣向を変えて、すこし技術的な話をしてみることにする。といっても受け売りばっかりなんだけど。

ちょっと前、The Wall Street Journalが日本に進出する、という話題をヤフーかなんかで見た。そのTWSJournalにあった記事が、なかなか説得力があっておもしろかったのでご紹介してみることにしよう。


鬼門の場所

USTAのパトリック・マッケンローは言う。「クレーではポイントを作っていかなければいけない。ボールの回転、コース、攻め方守り方、いろんな手段を作って。クレーでのゲームそのものが、選手を育てる」。

クレーコートスペシャリスト。クレーの専門家を称えるこの言葉は、何十年も前からあった。もちろん、手放しで賞賛してたわけではない。他のコートではさっぱりなのに、クレーになると、元気がでる。
そういう揶揄的な意味合いもないわけでない。
ではグラスコートスペシャリスト、ハードコートスペシャリスト、は?いないわけではないだろうけど、あまり言葉としては一般的ではない。グラスはシーズンが短いし。
それはそのまま、クレーというサーフェスがいかに特殊なものであるかを、物語っている。

パワー、スピードより安定性が重視される。ボールに回転をかけ確実にコートに入れ、絶対にミスをしない。そのため延々とポイントが続く。耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍ぶ、場所。南米やスペインの土で育った職人たちによるシコり合戦とされてきたクレーコートは、テニス界の英雄たちに、容赦ない洗礼を浴びせてきた。

去年この時期フェデラーのコーチをしていたJose Higuerasは、クーリエやチャンといった全仏チャンプを育てた。その彼曰く、
「クレーは選手に苦しむ方法を教える」。

偉大なるレジェンドたちもこのクレーに長く苦しめられている。コナーズ、ジョン・マッケンロー、ベッカーにエドバーグ。史上最高のGS14勝を誇るサンプラスも、ついに全仏はとれなかった。そしてオープン化以降、4つのサーフェスすべてを制したのは、ロッド・レーバーとアンドレ・アガシのみ。クレーはまさに、レジェンドたちにとっての鬼門になっているのだ。

サーフェスの変化

しかしこの20年で、テニスは大きく変わった。選手の身体はよりたくましく、強く、速く、なった。ラケット技術の進歩により、とくに新世代の合成ストリングの登場により、少ないパワーでよりボールにパワーや回転をかけることが可能になった。
それに加えて、サーフェス自体が大きく変化した。ボールの性質が大きく違うとされてきた芝、ハード、クレーの差が、縮まって来ている。独特のサーフェスである芝生は、2週間のうちに選手たちに足蹴にされ、決勝になるころはすっかりはげあがってしまう。そこで2001年から、より耐久性のあるものにリニューアルされた。その結果、芝生のコートは、ずっと遅くなった。そしてクレーコートの象徴であるローランギャロスのフィリップ・シャトリエコートは、以前よりずっと速くなったと、言われている。

それを表すのが、Rod Cross of Sydney Universityによる分析だ。2001年、サーブのスピードはクレーで101マイル、ハードで111、芝で113、だった。去年のそれは、全仏117、全米114、全英119。

プレースタイルのトレンド

昔からクレーはストローカー、芝はサーブ&ボレーヤー、というふうに活躍の場はすみわけされていた。ハードはまた別だけど。。しかしサーフェスの差が縮まって道具が進化して恩恵を受けたのは、ボレーヤーではなくストローカーだった。遠くから威力のあるボールを打てるようになった結果、芝やハードでもストロークでビッグサーブ、ボレーに対抗できるようになった。そしてレイトン・ヒューイットの登場によって、ストローカーが反逆ののろしを上げたのだ。彼がウィンブルドンを獲ったことで、ストローカーに自信と希望を与え、彼らが新たな勢力となっていく。

「サーブ&ボレーのスペシャリストはもういないよ」。
こう語るのは、バルセロナテニスアカデミーのエミリオ・サンチェス。
ボレーを打っても、ロブやパスで切り返される。ネットに出るのは、リスクとメリットどちらが大きいか。天秤にかければ、答えはでる。その結果。
「基本的にみんな同じようなプレーをするようになっている」。

それぞれ時代にはトレンドというものがある。90年代はサーブ&ボレーだったそれが、現在ではストローク、ということなんだろう。

クレーコートの地位向上

ストローカーの地位向上は、そのままクレーコートの価値を高めることにつながっている。男子トップ10の大半が、クレーコートでの技術、実績をもっている。もちろんハードとクレーでのストロークのやり方は少し違うけど、とくにクレーではストローカーの真価が問われる。そして強いストローカーが噴出した現在、多くの選手がクレーで成功するチャンスを得、実力者がクレーを重視するようになった。

その結果、現在では、子供の頃からクレーコートが身近にありそれに馴染んで育った選手が、必然的にツアーでも成功を収めるようになっている。

これらのいろいろなことが重なった結果生まれたのが、2008年のラファエル・ナダルー新チャンピオンの誕生だ。全仏と全英を同じ年に連続して獲るのは極めて難しいとされてきた。クレーコートスペシャリストといわれていた彼がウィンブルドンを獲ったことにより、クレーコートスペシャリストの地位も向上した。そして、オールラウンドにツアーで活躍するにはクレーでの成功が必須とまで、されるようになった。
USTAはHiguerasさんの力も借りながら、アメリカテニスのクレーコートの技術の向上に積極的に取り組んでいる。12歳前後の若者をスペインなどに修業に出したりといったこともやっているそうだ。
「もっとクレーコートをたくさん作って、クレーの大会も増やしたい」。

ヒューストンで行われるUSクレー大会。あそこは以前はレッドクレーだったのに、管理がしやすいからとかもろもろの理由で数年前からグリーンクレーに変更された。女子の大会もグリーンクレーが多い。私は個人的には、そのグリーンクレーをレッドクレーに戻してほしいと思う。

そしてHiguerasさん。「クレーコートのプレーはチェスのようなものだ。どんなショットを選択し、組み立てていくか。その時間がたっぷりある」。
「若い選手に学ばせるには、クレーが一番いい」。

ダレン&ブラッドのスペシャル講座

クレーコートで求められる独特の技術の大きなものに、スライディングがある。いかに土の上でうまくすべれるか、それがクレーを制するにはもっとも重要なものといっても言いすぎではないだろう。
んじゃあどうやって滑るのか。
ESPNでいいものをみつけた。ケーヒルさんとギルバートさんが、クレーで必要なスライディングの一部を、わかりやすく説明している。これおもしろいなー。素人の私にもよくわかる。ナダルくんのまねをしているギルバートさんがおちゃめです。
ギルバートさんが名づけたという3つのスライディングパターンを、実演で紹介している。
1.California slide …やってはいけないスライド。カリフォルニアってのが…おもろい。
2.Effective slide…有効なスライド。
3.Power Slide…難易度の高いスライド。ギルバートさん曰く、「おれにはこれはできん」。

そしてケーヒルさん。「ハードでは最初のステップが重要だが、クレーでは2歩目のステップが重要だ」。

百聞は一見に如かず。下の動画をごらんくださいませ。




本日の結果
(3)Venus Williams 6-7(2) 6-2 7-5 Lucie Safarova
(2)Serena Williams 6-2 6-0 Virginia Ruano Pascual
Lourdes Dominquez Lino 7-6(0) 7-5 Alexa Glatch

(6)Andy Roddick 6-2 6-2 7-6(2) Ivo Minar

アメリカは最近はクレー、とくにローランギャロスであまりうまくいきません。2週目に残るのさえも大変になっています。かつてはクーリエ、チャン、アガシ、カプリアティなど多数の優勝者を出しているアメリカですが、近年は本当に鬼門になっている。

日没の影響で2日がかりとなったこの試合、ビーナスは、サファロバに最後まで苦しみましたがなんとか勝ちました。こういうふうに苦しんで勝ち上がった次の試合ではさっくり勝っちゃう、なんてことはよくある。セレナは今日は快勝でした。
私はSI.comのジョン・ワーザイムさんのコラムが好きでよく読むのだけど、ワーザイムさんがセレナやビーナスを上位に予想していたことで、読者から、「あんなに前哨戦ダメダメだった姉妹をなぜ?頭おかしいんじゃないの?」という怒りのメールがきてたのをそのまま紹介してたのがおもしろい。
グランドスラムでの姉妹をあなどってはいけないよ、とワーザイムさんはクールに切り返し。
昨日のマリアちゃん見てれば、それはよくわかる。ワーザイムさんの予想って、結構当たるものね。

グラッチ負けちゃったのかー。怪我から復活を果たしたグラッチでしたが。フェドカップでは大活躍でアメリカを姉妹なしで決勝に導いた立役者です。
そして男子でなんとただ一人のアメリカ生き残りとなったアンディ。今回はドローの恩恵も受けて、2週目も十分可能ではといわれています。前哨戦はマドリッドしか出ていなかったのに、活躍してたフィッシュやブレークを上回る結果。わかんないもんです。しかし次の相手は実力者のジケルだけに、今までのようにはいかないような気もします。

Paul-Henri Mathieu 6-2 6-3 6-4 Palbo Andujar
Sorana Cirstea 6-3 6-2 Alize Cornet

男子は今回フランス勢ががんばっています。なんかボトムハーフに集まってる感じだけど。三銃士も残ってるし、忘れちゃいけないマチュ~くんも、2連続ストレート勝ちです。今回なかなか調子よいのではないかな。2006年だったかなー。3回戦のナダルくんとのあの死闘は忘れられないよ…。そして今回、3回戦でまたマチュ~くんに大きな舞台がやってきます。今度こそひまわりになれるかマチュ~くん。
女子のほうは悲喜こもごもです。ラザノやレザイががんばっていますが、シード選手のバルトリと、コルネが負けてしまいました。コルネは期待の若手だけに、やや残念。やはり地元のプレッシャーが大きいのか…。コルネのウェアってかわいいですね。白いワンピースがよく似合ってる。んで赤い帽子がまたかわいい。もうあれ見られないのね…。

(25)Igor Andreev 1-6 7-5 5-7 6-3 6-4 Martin Vassallo Arquello
Tommy Haas 6-3 7-6(2) 3-6 6-4 6-3 Leonardo Mayer


アンドリエフ君は以前ベスト8の活躍を見せてくれました。そしてナダルくんにクレーで勝ったことのある数少ない選手。この日はかなり苦しみましたが、最後勝ちきりましたね!
ハースはマドリッドではアンディにあと一歩で敗れてました。どちらかというとハードのほうが得意そうだけども。芝もあるからあまり無理せず…と言いたいところもあるけど、粘りの勝利を見せてくれて、次は地元のシャルディでまた大変そうだけども、次も楽しみです。


In Tennis, the Cool Kids Love Clay(The Wall Stree Journal)

今日の一曲
Derniere Danse/KYO

フランス語てあの独特な語感のせいで、ロックとはなんかしっくりこなさそうなイメージだけど、それを払拭したのが彼ら。今フランスでもっとも人気のあるロックバンドといってもいいかもしれません。2003年のアルバムで大ブレイクしてミリオン突破。MTVをはじめとする音楽賞も多数受賞し評価も高いようです。日本でもベストアルバムが日本盤としてリリースされました。
日本のアニメでも彼らの曲が使われたりもしていたようですね。私はよく知らなかったのだけど、いろいろ聴いてみたところこれがなんとなく好きかなー。




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コメント
この記事へのコメント
名コンビ
>nicoさん

あのビデオはおもしろかったですね。おちゃめなギルバートさんとそれを暖かく(呆れて?)見ているケーヒルさん…2人のキャラがそのまま出ていておもしろかったです。クレーのスライディングは難しくてよくわかりませんが、次に試合を見るときにそこに眼がいくから勉強になりますよね。

昔はやはり、ウィンブルドンが一番、という感じはありましたよね。今もまあそういう感じは残ってますが、比較的4つのグランドスラムの好き嫌いというか、格付けのようなものは少なくなっていると思います。選手がよくどのグランドスラムが好きかと聞かれていますが、どれも好きでどれも勝ちたいというのが本心だと思います。

アメリカはやはりハードコートが多く子供の頃にクレーでのプレーをあまりしていないのではないのでしょうか。(推測)三つ子の魂百までといいますし、やはり小さいうちから修業を、というUSTAの取り組みは、5年10年後には実を結ぶのではないかと思います。

クレーでもサーブは鍵になることが多いですもんね。道具の進化の影響もあるんでしょうが。今は女子でも200キロ/時こえるサーブ打ってるし…。
2009/05/30(土) 01:33:41 | URL | さっち #jQoqE9no[ 編集]
勉強になりました☆
さっちさん、動画とても面白かったです。ご紹介ありがとうございました♪
私も技術的なことはさっぱりなのですが、よくわかりました。

今までクレイで活躍する選手って、なんとなく評価が低いように感じていましたが、今後少しは変わっていくのでしょうか?
アメリカからそういう選手が出できたら、一気に評価が上がるような気もしますけどv-8

>2001年、サーブのスピードはクレーで101マイル、ハードで111、芝で113、だった。去年のそれは、全仏117、全米114、全英119。

これすごい興味深いです。今年の全仏もサービスエース多いですもんね。びっくりしました!
2009/05/29(金) 12:16:56 | URL | nico #gHke2YW6[ 編集]
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